動物

毛の生えた動物は苦手だ。犬や猫、うさぎやハムスターなどなど。でも、本当の事を言うと心底嫌いというわけでも身体が拒絶反応を出すほどではない。小学生の時にはにわとり小屋の掃除をしていたし、膝に猫を乗せた(正確には乗ってきて身動きができなかった)こともある。それでも動物は無理、苦手、好きじゃないと決めている。一つくらいそういうものがないと本当に心の根底から拒絶してしまうような物や人に出会った時に耐えられる気がしない。常日頃から苦手なものを意識し、苦手なものに対する耐性をつけることで発狂を免れているのかもしれない。むしろ、小学生のころから動物は苦手と言い、その距離をちょっとずつ、本当にちょっとずつ詰めてきているのだから、案外その距離は縮まっているかもしれない。本当に嫌いなものはそうそう思い出さない。記憶の奥にしまって、あったこと自体忘れてしまう方が心は平穏だ。でも決して動物は好きではない。嫌いでもないけれど。